蓮見 和章

クリスマスといえば?

 こんにちは、リーガルジャパン広島事務所所長の蓮見です。

 さて、12月になり、今年もあと一ヶ月になりました。街にはイルミネーションが灯り、クリスマスムードが高まってきましたね。広島でも平和大通りは色とりどりのイルミネーションを見ようと連日人でにぎわっています。私も近くに住んでいるのでよく仕事の帰りがけに通るのですが、平和大通りのイルミネーションは各企業がスポンサーとなってそれぞれのイルミネーションを作り、それが連なり競い合う形になっています。札幌の雪祭りに似たような感じで、それぞれの個性のあるイルミネーションが並ぶので、見ていて飽きませんし「どれが一番いいかなあ」と批評しながらみるのもまた楽しみです。

 ところで、クリスマスと言えば皆さん何を思い出しますか?サンタクロースや赤鼻のトナカイだったり、恋人と愛を語り合うシーンや家族や仲間とパーティをするシーンなどを思い浮かべる人が多いと思います。私も子供のころは、クリスマスと言えば七面鳥(実際は一度も食べたことはありません)を囲んでみんな楽しくパーティをするシーンが浮かんでいました。大学生になるまでは・・・・。

 私は、大学時代の4年間、ケンタッキーフライドチキンでアルバイトをしていました。そうです、道頓堀で阪神を呪っていたカーネルサンダースおじさんが起業し、現在は広島の星といってもいい人気女優の綾瀬はるかさんがCMに出ているあのKFCです。

 なぜKFCで働こうと思ったかと言えば、ちょうどその時新店が開店するということでオープニングスタッフを募集していたからです。「なんか新しい店を自分で作っていく感じでおもしろいじゃん」そんなのりで安易に応募したのが始まりでした。
 皆さんご存じの通り、KFCと言えばチキンです。チキンに対する情熱はファーストフード店では抜きんでていたように感じます。チキンの臭気チェックに始まり、スパイスの調合の仕方やチキンを水につける時間、粉をつける回数、そして作業する際の声かけ等、すべて細かいマニュアルが決められていました。アルバイトといえども定期的に試験があり、細かいマニュアルが徹底できているかチェックが入ります。少しでも違う作業が入ると減点となり、時給の評価につながります。全国全てのチキンが同じ味でなければならないという徹底した企業理念は、学生ながらにプロ意識の高さを感じました。

 そんなチキンを売りにするKFC、実は想像以上にクリスマスでの需要があり、23,24,25日の3日間で一年間の何分の1を占めるほどの売り上げを記録します。いつもは3人程度で入る厨房に10人くらい集まり、しかも朝5時から作り始めても夜中まで休まずチキンを揚げ続けることになります。とにかく朝から晩までチキンを嗅ぎ、チキンをさばき、チキン臭くなっても同一品質のフライドチキンを作り続けました。お店は新宿のサザンテラスの近く、お客さんはカップルが多かったです。1週間前に私を振った彼女が、新しい彼氏らしき男性と一緒に店に来たときもありました。自分の揚げたチキンをほおばる幸せそうな二人を目の当たりにして、切ない気持ちで作業をしたこともありました。

  そんな「チキン野郎な」クリスマスを4年間過ごしたせいか、その後はクリスマスが来るたびにチキンを思い浮かべるようになりました。しかも、揚げる前の生のぬるっとしたチキンです。今年もイルミネーションを見てふと思い出しました。
 
 そんなKFCでのアルバイトですがこの体験が今の私の仕事の原点になっているのは間違いありません。徹底したカスタマーサービスの考えや接客の仕方ももちろんですが、オープニングからやらせてもらったことで、初めてのことに直面してもなんとかやってみようという意欲を養うことができましたし、それが楽しいと思える性格になりました。

 そんな性格だからこそ、この法人で広島事務所を立ち上げる話があったときに何の疑いもなくやってみたいと感じましたし、オープニングの事務局には是非一から事務所を作ることの楽しさを感じてもらいたいと思いました。

 私の勤務したKFCの支店は年中無休ですので、私がオープニングスタッフとして開店セレモニーに参加してから12年以上一日も休まず営業していることになります。開店当時のメンバーとは、現在も旅行に行ったりスノボにいったりしていますが、そろそろみんなでクリスマスパーティをしてみたいなと思っています。お客としてKFCでチキンを食べれば、また違ったクリスマスのイメージに更新できるかもしれませんね。